ウィスラービレッジから眺望する「ウィスラー山」と「ブラッコム山」はとても青々しく美しいが、ゴンドラからの間近の様子は大分違う。冬は北米有数のスキー場に相応しく?山肌を縦横無尽に地面剥き出しのコースが作ってある。来年のオリンピックに向けて、「ボブスレー」と「リュージュ」コース造成もガンガン進んでいる。カナダでは「 ECO Tour 」とか言って、「自然を生かした」アクティビティが盛んらしいが、「自然の生かし方」の感覚が日本人からすると大分違う。「生かす」というより「無理やり」って印象だ。でもいまさらウダウダ言ってもしょうがないので、「 Do in Rome as the Roman’s do. 」の精神でホテルのコンソルジュと相談しながら、いくつかのアクティビティに参加してみた。
< ZipTrek EcoTour >
もちろん映画「 StarTrek 」のもじり。ウィスラー山とブラッコム山の間を流れる渓流を横断するように、一方の杉の木と対岸の杉の木を鋼鉄のワイヤーを結ぶ。杉の木は高さ30mから50mくらいはあり、樹齢は500年くらいか。日本なら国宝級の杉の木に太っといワイヤーを貫通させている、その神経はとっても太っといと思う。ビレッジの集合場所で会ったおばさんが「お前のコースはどっちだ?」と言って別のグループでお先したので、思えば自分が参加したのは「初心者用」であった。案内役は金髪青い目の若者二人。英国のプリンスみたいだなと思っていたら、なんと片方の名前は「 Henry 」だった。大学休暇中の Part Time Job でガイドを始めて3ヶ月目らしいが、ベテランのような振る舞いで私たちツーリストを指導してくれていた。滑車の付いたハーネスを身に着け、その滑車をワイヤーにセットして空中に飛び出す。まさに「 Zipping 」だ。例えるなら天神の大丸屋上から三越に飛び移る感じかな。最初は恐いが、宙を飛ぶ感覚を一度体験したら病み付きになる。最後のフライトは逆さに挑戦。2往復計4回の Zipping を楽しんだ。次回は「経験者コース」でもっと Zip してみたい。
http://www.ziptrek.com/joomla/index.php
< Horseback Riding>
乗馬である。肝心なことは「馬に舐められないこと」である。人間もそうだが馬も怠け者で頑固者である。
自分の馬は「 Tally 」という名前でムラッ気がある馬であった。優しく踵で腹をツツいた位では動こうとしない。で、ガツンと蹴ってやる。やっと動き出したかと思えば、頭を下げて路傍の草を食み出す。手綱を引けば良いのだか、基本的に舐められているので、逆らってグイグイ頭を下げる。力勝負では人間の負けである。しかし、アメリカンスタイルの鞍は前方にハンドルがあり、草を食べる素振りを見せたら、手綱をハンドルに引っ掛けておく。馬がワザと頭を下げたら、手綱が伸び切って「ガツン」と衝撃が馬の頭に走る。「ざまーみろ」である。 何度かこれを繰り返したら、頭を下げなくなった。自分は「 Tally 」の手綱を締めた初めての日本人である。
乗馬は、オシリが痛い。歩いているだけでもオシリから頭まで軽い衝撃が走る。あぶみを短めにしてもらい( Are you a jockey ? と笑われた。)、バイクのようにニーグリップを効かせて踏ん張っていると、足がつりそうになる。先導してくれるたくましいカナダ娘は、足を前方に投げ出し、上下運動に逆らわず振動に身を任せている。豊かなクッションを持つ彼女たちはそれでいいが。メタボ予備軍でもワタシにはツライ。「頼むからせめて走らないでね。」と祈るばかりである。白い馬に正装で跨り全速力で馬を操る暴れん坊将軍は、エライと思う。
< ATV Tour >
ATVとは全地形対応型乗り物( All Terrain vehicle )、日本でいう「バギーバイク」である。エコでなんか全然無いが、これは最高。スロットルがバイクと違い、右グリップ付け根付近にあるレバーを右手親指で操作するのに面食らったくらいで、あとは基本的にスクーターと同じ操作。ブラッコムマウンテンのベースから、岩・石剥き出しのダート道を頂上まで駆け上がって行く。先導のガイドが割りと飛ばしてくれるので、右カーブなら右側に、左カーブなら車体の左側に体をホールドして、コーナーを抜けるのが気持ちいい。コーナーの出口でちょっとだけアクセルを吹かして後輪をスライドさせたら、とってもプロっぽい。400cc、2サイクルエンジンは結構パワーがある。後でCMを見てたら800ccもあるらしい。欲しい。小一時間程走り頂上付近にあるロッジに到着。ギター弾き語りウエスタンを聴きながらのサーモンディナー。「運転中」につきお酒が飲めないのが残念だが、ロッジからの眺望は絶景。背振山頂辺りをこんな感じに「改造」して、自衛隊が通る山道でATVを走らせたい。
http://www.whistlerblackcomb.com/reservations/ATV-Hummer-Tours/mg_205/v_1228/b_152/ATV-Tours.detail
< Cuisine & Wine Tour >
旅の楽しみの半分は食事にあると思う。若い頃は「今、日本は夜だから」と言い訳し朝からニューヨークステーキを食べていたが、このところトレーニングもしていないので、以前ほどお腹が空かず旅行中はブランチと夕食の2食で済ませた。カナダはアメリカに比べ量は控えめ、味も繊細さを感じる。初日はいつもの様に「フィレステーキ」、2日目はATVサーモンを半分残しビレッジで軽くイタリアン、3日目もイタリアン。
余談だか、ここのシェフは日本人だった。アジア系の子供が食事中のパテオを囲む柵に上りおふざけしていたので(こんな光景は北米ではまず無い)日本人か中国人と見当つけ、「降りなさい。」と日本語で言ったらビックリして降りた。お父さんの仕事が終わるのを待っていたらしい。ちょっと後味悪し。4日目は寿司。このころ米禁断症状が出る。北米のネタはとても旨い。サンフランシスコから北の太平洋側は新鮮なシーフードの宝庫である。
食事に欠かせないのがワイン。現地産の「お値打ち」ワインと出会うのが楽しみ。通ぶって自分で選ぶより、ソムリエに任せるのがお洒落でスマート。値段とイメージを伝えるといくつか勧めてくれる。今回は「BCワイン(地元ブリティッシュコロンビア産のワイン)でボルドータイプ」をお願いしてみた。BCは北の方に位置しているせいかカベルネが少なくメルローが多い。メルローは下手打つと腰が無く気の抜けた感じになることが多く、日本で買うことはまず無いので心配していたが、うまくシラーをブレンドしてそこそこのボディを出していた。値段も良心的。大体、店頭売りの3割から5割増しで飲める。市価の2倍以上でご提供される日本のレストランは見習って頂きたいところである。
旅も終わりに近づくと悲しい気持ちになる。帰りの機中でメランコリックな気持ちに浸っていると突然、「ラーメン」が食べたくなった。アテンダントに頼んでカップラーメンを食べる。激旨。成田に着いて福岡までの乗り換えの間、天ぷらをつまみに生ビール飲んで焼酎ゴンゴン飲んでたら福岡行きに乗り遅れそうになった。
やっぱり日本がいいかも。オシマイ。