メディア5 CEO 上野英理也
このコラムを担当するようになってもうすぐ一年。
「月に一回なんて軽い軽い」と軽く考えて始めましたがこれがなかなか大変。
毎回頭を振り絞ってやっと提出。ほっとしているところにメールが届く。
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お疲れ様です。中島です。
7月のM5MAGの原稿の依頼です。
今月は14日が締切りとなっています。
お忙しいと思いますがよろしくお願い致します。
++++++++++++++++++(原文のまま)+++++++++++++++++
えっウッソー!出したばっかじゃん!
「シャチョー、先月は2週間遅れて原稿出したでしょ。
今度は締め切り守ってくださいね。」
そう、私は編集者にとってもっともタチの悪い
「締め切りを守らない不良ライター」なのです。
一人でも原稿が提出されないとマグが発行できないのです。
しかも5月は飛ばしたし・・・。
しか〜し、一度絞りきった頭はなかなか回復せず
従って筆が進むことなく締切日が過ぎて行くのです。
誤解しないでください。サボっているわけじゃないんです。
いろいろネタを考えているけどまとまらなくて・・・。
そこに追い討ちが。
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お疲れ様です。中島です。
M5MAG(Eriya hour)の件でメールしています。
明日から出張ということでお忙しいと思いますが
25日までに提出していただけますでしょうか。
それともとうとう今月は
「著者の都合によりお休みいたします。」
にするということもあるのでしょうか。
25日までに提出していただけると
大変ありがたいです。
以上、よろしくお願い致します。
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文面から溢れ出る圧力。そして今日は25日。
追い詰められた筆者は、遂に「編集者ネタ」に走るのでした。
<ヒロノリの塾>
前回お話した「ミサヲの幼稚園」では、日曜日の午後
「ヒロノリの英語塾」も行われていました。
ミサヲの夫ヒロノリは牧師の傍ら西南学院大学で英文学と哲学を教えておりました。
当時は60年安保学生運動の真っ最中。でもヒロノリは学内で態度の悪い学生を
ヤサシク注意し、言うこと聞かん輩を片っ端から殴り倒していたので
カゲキ派からも「カミナリオヤジ」と恐れられておりました。
「牧師なのに暴力を振るうとはケシカラン!」と一部非難もありましたが、
「わしゃ暴力は振るっとらん。顔を撫でてやっとるだけバイ。」
と涼しい顔で申しておりました。
そんなヒロノリが主催する英語塾ですから
「ハロー、エブリワン!」
なんて始まる訳は無く
まずはアルファベットをかる〜く一万回ノートに書くことから始まり
(一万字じゃありませんよ。A〜Zを一回として一万回ですよ。)
「公式」と呼ばれるテキストを丸覚え。
新出単語は50回以上、文章(10〜30センテンスで構成)は10回以上
覚えるまで家でノートに練習し、日曜塾にて本番「文章」を書きます。
ヒロノリorその弟子たちに書いた本番「文章」を持って行き
正座のまま日本式座礼をしたのち
@ 文章に一つも間違いが無い。
A 澱むことなく文章を暗誦出来、かつ言い間違いが無い。
B 「単語」を日本語で問われたら、間髪を要れず英語が言え
かつスペルを早撃ちガンマンのごとく素早く言える。
C 日本語で言われた文章を同時通訳風に英語に言い換えれる。
とまるで「MiV」のようなテストを受けるのです。
一つでもミスったらまた「文章」を書き直してまたテスト。
それでも弟子たちはまだ常識的なので一応基準を満たしていれば
合格できますが、ヒロノリはそうはイカの○○。
テストを受ける前段階「座礼」の時点で「気合が入っとらん!やりなお〜し!」
と因縁を付けられる恐れあり。しかも身内にバリ厳しい。
「声がコメー!」「ガンタレ、クソタレ、ヒョーロクダマ!」
とヒロノリの怒号が飛ぶ中、頭を低くして流れ弾に当たらないよう
弟子の方に匍匐前進。テストを受けるタイミングを見計らうため
顔を上げ戦況確認してたら、ヒロノリの鋭い眼光と目が合ったりなんかして。
「なにコソコソしとるか!こっち来い!」
「あれ〜〜。」
という感じの「純日本超道場型」英語塾でした。
ヒョーロクダマはこちら。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C9%BD%CF%BB%B6%CC?kid=136081
そんな過激な塾でも当時は結構人気が高く(もちろん親だけにですけど。)
私の先輩には、東大教授・九大教授の教育界はもとより
サタ病院の現院長を始めとする医学界、福岡財界二代目社長たち等々
りっぱな方々がたくさんおられます。
ヒロノリ亡き後は、私たちの年代(19期・21期・22期)が
遺鉢を継いでいくこととなり、私は平成元年から昨年まで
「塾頭」としておよそ16年間運営に携わっていました。
私はヒロノリにはなれませんから、そこまで理不尽にはできませんでしたが
世間の常識からすると「とっても厳しい塾」だったようです。
<アリサ>
縁あって「アリサ」が「ヒロノリの英語塾」に入ってきたのは
アリサが小学校5年生の冬でした。アリサは「ミサヲの幼稚園」の
卒園児でもあり、お父上は非常にユニークな活動をされている芸術家です。
中島先生はこちら。
http://www.j-nakashima.jp/
園長ハハが「えりや、園児のおとうさんが面白い芝居するよ。」といって
中島先生の独り芝居を一緒に見たのがご縁の始まりでした。
お互い「酒好き。筋肉好き。シェークスピア好き。」な中年。
筋肉の話と(学業が)自分に似ていない子供の話で大いに盛り上がり
果てしなくワインが進みます。塾のクリスマスでは先生の独り芝居と
塾生のシェークスピア劇を隔年で交互に開催していました。
ですからアリサが入塾したのは親にとっては自然な流れでした。
高校受験時は、週に三回くらい家に呼んで英語以外も教えていました。
もう一人受験生がいましたが、アリサの方をひいきしたのは言うまでも
ありません。私の後ろに掛かっている絵と新サロンに掛かっている絵は
アリサとその弟の面倒を見たお礼に頂いたものです。
みなさんご存知のように、アリサは美人でとっても気立てが良いです。
でも一つだけ弱点がありました。アリサは「時間に弱い」のです。
要は「よく遅刻する」のです。
塾は午後一時に始まりますが、一時に来た事はまずありませんでした。
塾生の頃は一時少し過ぎ、高校大学となると概ね二時出勤です。
わたしもグウタラ塾頭なので一時過ぎて行っていましたが
アリサは私より遅くやってきて「こんにちは〜。」
と明るく悪びれることなくフツウに入ってきます。
他の塾生(特に男子)が同じ事をしたら、徹底的にシバキ上げますが
アリサには怒る気が起こりません。
あっけらかんとした性格のお陰でしょうか。
しかも慣れとは恐ろしいもので、その内アリサが二時に来る事が
自然な感じになっていました。
入社が決まった時「オレは9時には来れんけど、オマエは遅刻するなよ。」
と訳の分からない注意をしたことを思い出します。しかし入社して一年余
アリサは一度も遅刻していないようです。管理部の皆さん、
私が指導し切れなかったところをご指導頂きありがとうございます。
ただ今午後5時。
「著者の都合により・・・」には何とかならずに済みました。
来月は「加州漫遊記」を予定しています。
締め切りを守るよう努力する所存でございますので
これからもお付き合いの程よろしくお願い申し上げます。
皆さんもアリサから「執筆依頼」が来たら締め切り守りましょうね。
でないと・・・。
ではまた。