メディア5 CEO 上野英理也
「ダイエットの法則T(食事制限の罠)」
誤解を恐れずに言えば体重を落とすことは簡単です。食べなければすぐ落ちます。
ダイエットの基本は「1日摂取エネルギー<1日総消費エネルギー」を実践すること
なのは良く知られています。この式を成り立たせる為に、
@総消費エネルギーを増やす=運動する
A摂取エネルギーを減らす =食事制限する
の方策が考えられます。
総消費エネルギー=基礎代謝エネルギー×生活活動強度指数
*基礎代謝エネルギー −>生命を維持するのに寝てても必要な熱量。
主に筋肉量(除脂肪体重)に比例。
男性平均1500kcal、女性1200kcal
*生活活動強度指数 −>生活環境に応じた活動強度。
エンジニアは1.3程度。
男性エンジニア総消費エネルギー/日=1500kcal×1.3≒2000kcal
女性エンジニア総消費エネルギー/日=1200kcal×1.3≒1600kcal
@(運動)はキツそうなのでA(食事制限)を選択したとします。
1gの脂肪は9kcalのエネルギーに相当するので、1kg脂肪を減らすには
摂取エネルギーを総消費エネルギーより1日600kcal減らせば理論上15日で達成です。
−600kcal/日×15日 =−9000kcal
(総消費エネルギーに足りない15日分の総エネルギー。
男性エンジニアの場合、2000kcal必要なエネルギーを
1400kcalしか摂取しないと仮定する。)
−9000kcal÷9kcal/g(脂肪)=−1000g(脂肪減)=−1kg(脂肪減)
(足りないエネルギー分体内の脂肪が燃焼すると仮定したときの脂肪量)
男性エンジニアの場合、一日摂取エネルギー1400kcalの食事制限をすれば
おそらく15日後1kg以上の体重減になるでしょう。
しかし残念ながら脂肪が0.5kg程度燃焼されたかもしれませんが、
同時に同量程度以上の筋肉も失われたのです。
私たちにとって「脂肪」は厄介な悪者ですが、
実は体にとって「脂肪」は食糧危機への備えなのです。
通常2000kcal必要な体が1400kcalしか摂取できていないので、
エネルギー不足分を最初の1週間は脂肪燃焼で対応していた体は「飢餓」を察知して、
基礎代謝を減らす為に飢餓時には不要な筋肉も同時に燃焼し始めたのです。
脂肪1g =9kcal
たんぱく質1g =4kcal
−>同じ熱量を得るのに、たんぱく質(筋肉)の方がより多くの量が必要
−>筋肉の方が減りが早い!
食事制限ダイエットは脂肪も燃焼しますが、より筋肉も燃焼します。
体重80kg・体脂肪率30%のエンジニアは、
−>脂肪量 24kg
−>除脂肪体重56kg
−>筋肉量 22.4kg(筋肉量は除脂肪体重の約4割)
このエンジニアがこのダイエットを実践し結果
体重1.5kg減(脂肪0.5kg減、筋肉1kg減)と仮定すると(ちょっと乱暴ですが)
−>基礎代謝減率=(現筋肉量21.4kg)÷(前筋肉量22.4kg)
≒0.96(基礎代謝が4%下がった)
脂肪だけを燃焼したいのに筋肉(たんぱく質)も燃焼して筋肉量が減り、
結果的に基礎代謝を下げてしまいました。例えば基礎代謝が4%下がったとすると
(男性エンジニアの場合)
前基礎代謝1500kcal×0.96×1.3(生活強度)=現総消費エネルギー1872.5kcal
ダイエット前に比べると総消費エネルギーが約130kcal下がっています。
ここで以前の総消費エネルギー分(2000kcal)を食べ続けてしまうと
1日摂取エネルギー>1日総消費エネルギー
を実践することになり、脂肪も体重も増加します。(これがリバウンド)
かといってダイエットを続行すればますます基礎代謝が下がる悪循環です。
結論として、「食事制限(のみ!)のダイエットは成り立たない。」ということです。
食べすぎは論外として、食べないことが如何に危険なことが分かって頂けたと思います。
男性エンジニアなら一日2000kcal、女性エンジニアなら一日1600kcalは食べてください。
特に夏食欲不振で体重が落ちる人(基礎代謝が落ちている)は秋にリバウンドし易いので、
鰻とかカレーとかキムチ等等いろいろ工夫して食事はキッチリ摂りましょう。
次は「ダイエットの法則2(有酸素運動の罠)」です。請うご期待。