2年前、私は、このコラムで『新宿御苑のお花見』というタイトルで原稿を書いた。タイトルからもお分かりいただけるとおり、その季節は春、桜が咲き始める直前の頃だった。そして、2年後の今、また同じ季節に、このコラムの原稿を書くことになってしまった。
そういえば、思い出した。2年前、このコラムで『新宿御苑のお花見』の原稿を書いた後、そのコラムを読んだ同僚から「新宿御苑でもアルコールは飲めるはずだ」との指摘を貰ったんだった。
しかし、そんなはずは無いのだ。新宿御苑の大木戸門や新宿門の前には、〜アルコールの持ち込み禁止〜と目立つ看板がガンとして掲示されているし、花見シーズンともなれば、それらの門付近では、「アルコールの持ち込みは、ご遠慮願いま〜す!」と新宿御苑職員の方々が注意を呼びかけている程である。
だから、その様な状況を鑑みて、私は「新宿御苑での飲み会は無理」と結論付けていたのだった。しかし、2年前の当時、その結論を覆す指摘を貰った私は、そう言えば、そう言われてみれば、と思い返した。
そう言われてみれば、そう言えば、花見シーズンに新宿御苑内で缶ビールを飲んでいる人をよく見かけるではないか、と。しかも、その人たちは、こっそりと隠れて缶ビールを飲んでいる素振りではなかったような気がする。結構、堂々と飲んでいたような気がするのだ。これは、この実情は、一体どう整理すればよいのか。
そのような実情から、私は釈然としない思いを抱え、それから暫くの間をモヤモヤっとしたまま過ごしたのだった。そして、1年が経過し、翌年の花見シーズンを迎えた。
その頃の私は、1年前の釈然としない思いなどすっかり忘れていて、新宿御苑のお花見を楽しんでいた。やはり、新宿御苑のシダレザクラとソメイヨシノは見事だ。桜を目にして、「綺麗」ではなく、「見事」と表現してしまう自分の親父臭さが積極的に嫌ではあるけれども、そんな自己嫌悪をねじ伏せるほどに新宿御苑の桜は「見事」だ。
その時だった。新宿御苑で和んでいた私の目に、信じがたい光景が飛び込んできたのだ。なんと、缶ビールが売られているではないか。缶ビールが、冷えた缶ビールが、新宿御苑内の売店で売られているではないか。その上、最高に美味いではないか。いや、思わず、見事に飲んでしまった。
つまり、どう整理すればよいのだろう。アルコールの持ち込みは禁止だけど、園内で購入して飲むのは問題無し、そうなるのだろうか。なんだか、その辺の居酒屋みたいなローカル・ルールだが、ルールはルールとして、遵守して然るべきであろう。
そうだ、今年の新宿御苑では、同僚の皆で軽くビールを飲みながら、お花見するのも良いかもしれない。もちろん、園内で買ったビールを飲みながら。
楽しみですね。