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エンジニアの独り言…
イーサネットの進化と衰退

今回は、イーサネットの進化と衰退について触れたいと思います。

私がコンピュータに初めて触れた学生時代、
ネットワーク通信はユーザーにとってすでに透過的でした。
「データは送れて当たり前」の認識を持ち、
通信の仕組みなど考えたこともありませんでした。

書店に並ぶネットワーク情報雑誌には、
まだギガビットイーサネットを匂わせる記事は全く無く、
10M/100Mイーサネットが主流でした。

同じネットワークを共有することを前提に通信を行っているイーサネットでは、
パケット同士の「衝突」を送信側で正しく検知する必要がありました。
「衝突」を検知すると、送信側で一定時間待ちパケットを再送する。
この動作こそがイーサネットのキモである「CSMA/CD」でした。

10Mbps環境下では、最小パケットを送信し終えるまで51.2マイクロ秒。
衝突が発生した場合、送信側はこの51.2マイクロ秒の間に
「衝突したぞ!」という情報を受け取れなければなりませんでした。

そのため、HUBのカスケードには4段までという制限を課することとなりました。
4段以上HUBをカスケードすると、HUBやケーブルにより発生する遅延の和が
51.2マイクロ秒を超えてしまい、衝突の情報が遅れて届いてしまうためです。

100Mbps環境になると、許される遅延は10Mbps環境の10分の1(5.12マイクロ秒)。
HUBの段数も2段までに制限されてしまいました。

そしてイーサネットはギガビットへと進化しました。
許される遅延は、さらに10分の1に・・・たったの0.512マイクロ秒です。
衝突を前提としたイーサネットではもう限界が来ています。

10ギガイーサネットではついにCSMA/CDは捨てられてしまいました。

イーサネット誕生当初、ここまで高速化が実現するとは
誰も想像し得なかったはずです。

1つの技術の進化と衰退を追うことで考えさせられることは
「今、身に着けている技術が10年後に使えるか・・・」という事。
その答えはNOなのかもしれません。

気の遠くなる時間を経て進化した農耕社会や、数百年続いた工業社会の発展にくらべ、
私たちが立ち会っている情報化社会の変革は爆発的なスピードです。
ひょっとしたら、数十年先では情報化社会の変革は終わっているのでは・・・
などと思いながら、日々の業務をこなしています。


Last Update : 2005/09/27
 
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